一人暮らしの食費は平均いくら?節約で費用を抑える方法をご紹介
一人暮らしの1カ月の平均食費
自分がどれくらいのお金を食費に回して良いのか判断するためには、まず世の中の平均値を把握しておくことが大切です。ここでは予備知識として総務省の調査を基に、一人暮らしの平均的な食費について見ておきましょう。
出典:「令和4年 家計調査 / 男女,年齢階級別1世帯当たり1カ月間の収入と支出(単身世帯) 総務省
男性の平均食費
総務省の統計によると、令和4年における男性単身世帯の月平均の食費は4万1595円となっています。支出合計の平均が16万3288円であることから、生活に使うお金の約25%を食費が占めていることになります。このうち外食費は1万821円、出来合いの惣菜やコンビニ弁当など調理食品への支出は9337円でした。なお、世代を分けて見ると34歳までの平均食費は3万7587円、平均支出合計は15万7372円です。これに対して35~59歳の平均食費は4万4680円、平均支出合計は18万4305円という結果が出ています。34歳までの世代では平均外食費が1万6205円となっている一方、35~59歳の世代は1万1494円に落ち着きました。一方で酒類の購入費は34歳までが1102円ですが、35~59歳は3,447円に増えています。各食材の購入費も年齢に伴って増加していることから、年を重ねると外食よりも自炊や家飲みにシフトする傾向があると言えるでしょう。
女性の平均食費
女性の場合は月々の平均食費が3万6860円、平均支出合計は16万407円という結果になりました。支出合計に締める割合は約22%で、男性よりも僅かに少ないことが分かります。単純な金額面で見ても4万1595円-3万6860円で4735円の差が生じていることになります。世代別では34歳までの平均食費が3万35円、平均支出合計は15万9438円です。対して35~59歳では平均食費が4万75円、平均支出合計は19万59円になっています。食費の傾向としては男性同様、年齢に伴って自炊率が上がっていることが分かりました。
理想の食費の目安
食費は収入の15%が理想
収入に占める支出の割合は生活費6:貯蓄2:予備費2が理想とされています。収入に占める生活費の具体的な内訳としては、主に以下の数値が目安とされているので覚えておくのがおすすめです。(交通費・交際費・雑貨購入費などを予備費で賄うことを想定)
・食費:15~18% ・住居費:28~30% ・水道光熱費:5~6% ・保険料:4% ・趣味:4%
食費についてはおおむね15%が目安とされています。厚生労働省の調査に基づくと、多くの人が社会人生活をスタートさせる20~24歳の平均賃金は21万8500円です。男女別に見ると男性は22万500円、女性は21万6300円となっています。この数値を基準に算出すると男性は3万3075円、女性は3万2445円が理想の食費です。1ヶ月あたりおおむね3万円強が食費の目安となり、男女共に世間一般の平均値よりも少し節約するのが望ましいことになります。
外食と自炊どちらが節約になるか
食費の節約において「自炊」と「外食」のどちらが良いのか迷う人も少なくないでしょう。結論から言えば、外食よりも自炊の方が節約になります。ただし、自炊で節約効果を出すためには押さえておきたいポイントがあります。自炊もやり方によってはかえって食費がかさむ原因になり兼ねないので、ここからは外食・自炊についての知識をしっかり身に付けていきましょう。
自炊は継続しなければ節約効果がない
節約効果が期待できる自炊ですが、実は継続しなければ効果がありません。それどころか、たまに自炊する程度ではかえってコスパが悪くなってしまう可能性もでてきます。まず自炊をするためには包丁・鍋・フライパンなど最低限の調理器具一式や調味料を揃える必要があります。節約の土台を整えるために初期費用がかかる点には注意が必要と言えるでしょう。初期費用の元を取るという意味では、ある程度コンスタントに自炊を重ねることが求められます。また、重要なのは「食材を使い切ること」です。「今日は節約のために自炊しよう」と思い立っても、結果的に余った食材を捨ててしまうと無駄が多く節約になりません。自炊は習慣化して初めて節約効果が得られるのです。
自炊のメリット・注意点
自炊は食費の節約以外にも様々なメリットがあります。例えば「自分好みの味付けに調整できる」というのがその1つです。外食では初めて入るお店や初めて頼むメニューが、自分の舌に合うかどうか分かりません。自炊であれば自分で味を調整できるので、当たり外れの心配がないのです。もちろん、そのためにはある程度の慣れや調理スキルが必要な点には留意しましょう。また、「栄養管理のしやすさ」も自炊の大きなメリットです。積極的に野菜を摂取したり塩分・化学調味料を少なくしたりなど、栄養バランスを考慮して自分の身体を気遣った献立を立てられます。
一方、自炊は調理・買出し・洗い物の手間隙がかかる点が注意点です。平日に仕事を終えてから自炊をする体力が残っていないといった声も少なくありません。自分で献立を考えられる、それは裏を返せば自分で考えなければならないということでもあります。また、先に述べたように食材を無駄にすると節約効果が低くなるため、保管や管理にも気を配る必要があるでしょう。
外食のメリット・注意点
外食にもメリットがあるので、ケースバイケーズで適度に活用するのも1つの選択肢です。外食は自分で調理や洗い物をする手間隙がないため、時間の節約に繋がります。疲れが溜まりにくいので、どうしても自炊する余裕がない場合には外食が有用なこともあります。お気に入りのお店やメニューが決まっていれば好きなものを食べることでストレス解消にも効果が期待できます。
一方でやはり食費がかさむ点には十分注意が必要です。家賃・水道光熱費・保険料のような固定費と異なり、食費は工夫次第で大きく節約できるポイントとなります。収支のバランスを見極めた上で、外食は無理のない範囲に留めることが大切になるでしょう。食事を取るお店にもよりますが、外食はカロリーや塩分が多くなりがちです。添加物が使用されているか見極めるのも難しいため、外食を主軸にすると健康管理が難しい点にも注意しましょう。
食費を節約する方法
食費の節約方法は様々なアプローチがあるため、自分の生活スタイルに合ったものを採用すると効果を実感しやすいです。以下では食費の具体的な節約方法について細かく紹介します。
食費の節約方法(管理編)
食費の節約は普段の管理体制から始まっています。意識付けが成否を分けるポイントになるので、習慣になるまで根気良く継続してみてください。
毎月の食費に予算を設定する
まずは毎月の食費を予め決めておくことを心がけましょう。予算の目標が決まっていれば余計な物を購入して出費がかさむことを防止できます。予算は一般的な平均額をそのまま反映させるのではなく、自身の収入と飲み会など普段の食費以外の支出を考慮した上で決めるのが重要です。収入の15%に収まらないようであれば、他の出費を抑えられないかも検討してみてください。
家計簿を作成する
クレジットカードの使用額が気づいたら増えていくように、食費もちょっとした飲み物の購入など一日の費用が小さくても、1週間、1ヶ月と積み重ねていくと大きな金額になります。都度、自分がどの位食費に金額を使っているのか把握することで、前半に使い過ぎている場合に後半は抑えるなど修正をしていきましょう。今はレシートを撮影するだけでも支出を管理できるようなアプリもあるので、まずは入れてみましょう。
買い物は週に1~2回で済ませる
買い物へ出かける頻度は週に1~2回に留めるのがおすすめです。買い物に行く回数が増えれば、あれもこれもと衝動買いしてしまうリスクが高まります。手間や時間を抑える意味でも、買い物の回数を減らす取り組みは有効です。1回あたり3~4日分の食料を買う計算になるので、1人でも無理なく運べる範囲でしょう。スーパーの特売日やポイント倍増デーを狙うのがおすすめです。
利用する店舗を絞り込む
買い物の度にあちこちのチラシをチェックするのは手間がかかるため、自炊のモチベーションを下げてしまいがちです。普段買い物する店舗は、住まいから徒歩や自転車で行ける範囲で1つか2つに絞るのが良いでしょう。ポイントを効率的に貯めることができる点もメリットになります。たまに特売で大安売りするところよりも、普段から食材を安く買えるスーパーがおすすめです。近場に気に入るお店がない、あるいは買い物に行く暇が惜しい場合はネットスーパーの利用も視野に入れましょう。
食費の節約方法(自炊編)
自炊で食費を節約するには、ただ食材を買って料理すれば良いという訳ではありません。もちろんそれだけでも外食よりは安上がりになる可能性が高いですが、効果的に節約するためには以下の点を心がけましょう。
簡単レシピから始める
いきなり張り切って難しいレシピに挑戦すると、上手く調理できず挫折してしまう可能性があります。そのため、まずは簡単なレシピから初めて徐々にレパートリーを増やしていくのがベターです。そもそも難しい料理に使う食材や調味料も多い傾向があるため、あまり節約に繋がらないこともあります。簡単レシピから始めることで「自分でも料理ができるんだ」という達成感や自己肯定感は、日常生活に潤いを与えてくれる要素にもなるでしょう。
食材は「日持ち」「用途」「値段」で選ぶ
自炊で節約するコツは「レシピに必要な食材を買う」のではなく、「節約に向いた食材で料理すること」です。例えば日持ちする食材はまとめ買いすることで買い物回数の削減に繋がり、用途が幅広い食材はレシピのレパートリーが広がります。値段が安い割に量や栄養が豊富な食材は言うまでもないでしょう。一般的に節約食材として有名なものをいくつか挙げるので、買い物の参考にしてみてください。
・もやし(安くて量が多く、用途が広い) ・豆腐(安くて栄養豊富) ・鶏胸肉やささみ(タンパク源の中でコスパが良い) ・納豆(日持ちが良く栄養豊富) ・豚ひき肉(冷凍保存が簡単で用途が広い)
作り置きの習慣を付ける
毎日作るのが億劫で、自炊のハードルが高く感じる人も少なくありません。無理なく自炊を継続するコツは、休日などまとまった時間が取れる日に作り置きしておくことです。野菜を使った副菜は冷蔵保存で3日程度持つものが多く、カレー・パスタソース・ハンバーグは冷凍保存が便利。お米をまとめて炊いて冷凍しておくと、忙しい日はおかずだけ買って献立を揃えることができます。
食費の節約方法(外食・既製品編)
疲れが溜まっている日やストレス発散したい日には、外食・既製品で食事を済ませるのも有効な選択肢です。食費がかさみがちな外食や既製品でも、節約に繋がる方法があります。
コンビニよりもスーパーを優先する
惣菜やお弁当などの既製品を購入する場合は、できるだけコンビニよりもスーパーを利用しましょう。スーパーでは賞味期限の近い商品を値引きする「見切り品」が多く、時間帯を選べば食費を抑えることができます。コンビニでも値引きの取り組みが増えているものの、スーパーに比べると在庫の母数が少ないため競争率が高めです。
クーポンを積極的に使う
雑誌やアプリで飲食店のクーポンが配布されていたら、それらを積極的に利用するのも立派な節約術です。行きつけのお店であればポイントカードを活用したり、割安で食べられる日を覚えたりしておきましょう。
ディナーよりもお得なランチを優先する
節約を考えるのであれば、昼と夜の両方に営業しているお店のランチメニューが狙い目。飲食では仕入れた食材を使い切る目的から、ランチタイムにお得なメニューを提供しているところも多いのです。仕事終わりで時間がたっぷり使えるディナーよりも、仕事の休憩中など時間が限られているランチタイムに外食する方がコストを抑えられる側面もあります。
まとめ(食費の節約は自炊ベースが基本!必要に応じて外食も活用しよう)
食費を節約するためには、自炊を基本に生活するのが前提と言えます。予算や買い物の管理をはじめ、簡単な節約レシピ・作り置きで無理なく自炊を継続させていきましょう。疲れやストレスが溜まっている場合は、無理して自炊する必要はありません。外食に繰り出す際は、クーポンやランチタイムをかしこく活用してみてください。自炊と外食を上手に使い分けて、楽しく食費を節約しましょう。
関連記事
一人暮らしの生活費はどのくらい?生活費の目安や支出を抑えるポイントを解説
新社会人がはじめての一人暮らしで選ぶ賃貸物件の間取りや広さは?初期費用はいくら?
東京で一人暮らしをするときにオススメのエリアは?選び方をご紹介
春から一人暮らしを始める大学生必見!引越しの流れから費用まで徹底解説
一人暮らしを成功させよう!物件選びのコツやポイントを徹底解説
初期費用は最低いくら必要?一人暮らしでかかる最低の金額を宅建士が解説
一人暮らしで選ぶべき間取りは1R、1K、1DK、1LDKのどれ?選び方をご紹介
一人暮らしはどんな家具を置くのが正解?インテリアコーディネーターが家具の選び方を徹底解説
一人暮らしのキッチンが狭い!上手な収納方法や快適な使い方を解説
東京23区で賃貸物件を探す
港区 | 世田谷区 | 新宿区 | 千代田区 | 大田区 |
文京区 | 品川区 | 江東区 | 中央区 | 目黒区 |
中野区 | 足立区 | 渋谷区 | 杉並区 | 板橋区 |
墨田区 | 台東区 | 江戸川区 | 葛飾区 | 練馬区 |
豊島区 | 北区 | 荒川区 |
人気の条件から物件を探す
敷金・礼金が0円 新築・築浅 南向き バストイレ別 駐車場あり ペット可(相談) 楽器可(相談) 1Kからでも二人入居可能 事務所使用可能 家具・家電付き 最上階