一人暮らしの水道代は平均いくら?節約で費用を抑える方法をご紹介

公開:2023/07/12
更新:2023/11/02
一人暮らしの水道代は平均いくら?節約で費用を抑える方法をご紹介
一人暮らしの水道代は家賃と違い、節約で日々安くすることができます。本記事では、季節ごと、地方ごと、年齢ごとなど様々な目線から水道料金のご紹介とどのように節約すべきかをご紹介していきます。

一人暮らしの水道代の平均金額

水道代の金額

まず、一人暮らしの水道代がいくらかかるのかを見ていきましょう。光熱費は季節や地域、居住者の年齢によっても異なりますので、それぞれの平均について総務省統計局の「家計調査(家計収支編)2022年」で確認します。

出典:総務省 家計調査報告

一人暮らしの水道代の平均

単身者世帯の1ヶ月あたりにかかる上下水道料金の平均は、2116円です。水道代の支払いは2カ月に1回となりますので、実際には1回あたりの目安は4000円ほどの支払いになると考えておけばよいでしょう。

一人暮らしの水道代の平均(季節ごと)

水道の使用量は季節によって異なりますので、当然水道代も変わっていきます。季節ごとに水道料金を見た場合、下記の表のように冬が最も高く、夏が最も安いです。

季節 金額
2,106円
2,101円
2,156円
2,234円

ただ、金額差は少ないため、対象となる年次や地域、年齢によって異なる傾向がみられる可能性もありますが、今回のデータでは気温が低い時期になるほど水道料金が高額になっていることが分かります。 考えられる原因の一つとして、時期によってお風呂とシャワーを使い分けていることが挙げられるでしょう。暑い時期はシャワーで済ませることが多い入浴ですが、冬になると体が冷えるのでお風呂にお湯を張る世帯がほとんどです。人数が多い世帯であれば、シャワーでお湯を流し続けるよりも湯船に浸かる方が使用する水道量を抑えられますが、一人暮らしの場合にはお湯を張っても一人しか使わないため、シャワーの方が節水につながります。

一人暮らしの水道代の平均(地方ごと)

地方によっても、水道代は異なります。そもそも水道料金は各自治体が定めていますが、地域によって人口密度や上下水道の整備状況、メンテナンス費用などが変わってくるためです。従って、利用者が少ない地域、上下水道の整備が不十分な地域では水道代が高額になりやすく、地域によってはその金額差は非常に大きくなっています。

都市の規模で比較すると、全国平均が2116円であるのに対し、大都市では1801円、中都市では2328円、小都市や町村では2452円と、規模が小さい地域になるほど金額が高い傾向にあるようです。

都市の規模 金額
大都市 1,801円
中都市 2,328円
小都市・町村 2,452円

地方ごとの平均は下記の表のようになります。平均より寒暖差の激しいエリアの金額が相場より高くなっています。

地方 金額
北海道・東北 2,572円
関東 1,980円
北陸・東海 2,190円
近畿 1,890円
中国・四国 2,256円
九州・沖縄 2,264円

一人暮らしの水道代の平均(年齢ごと)

次に、年齢別の水道代の平均について見ていきましょう。 下記の表のように単身世帯の内、34歳以下の世帯の月平均は1488円、35~59歳の世帯では1937円、60歳以上の世帯になると2450円、65歳以上の世帯では2473円と、年齢が高くなるほど水道代が高額になっていることが分かります。

年齢 金額
34歳以下 1,801円
35-59歳 1,937円
60歳以上 2,450円
65歳以上 2,473円

考えられる原因としては、若い世代は外出をすることが多いですが、高齢者は自宅にいる時間が長くなりがちです。その結果、手洗いやトイレなど、水を利用する機会が若い世代よりも多いことで水道料金が高額になっている可能性があります。

場所別の水の使用量

水の使用量

最も水の使用量が多いのは風呂場

水をよく使う場所は、水道料金にも大きな影響を与えます。一般家庭において、どこが多くの水を使用する場所なのかを見ていきましょう。 東京都水道局の「水の上手な使い方」のページでは、家庭における水の使われ方について様々な調査結果が掲載されています。「平成27年度一般家庭水使用目的別実態調査」によれば、最も水をよく使うのは風呂場で、全体の40%程度を占めています。次に多いのがトイレで、こちらは全体の21%です。そして、調理や皿洗いなど炊事で水を使用する台所が18%、洗濯場が15%という順です。手洗いや洗顔等で水を使うことが多いイメージの洗面所は、その他とあわせても全体のわずか6%程度となっています。

ちなみに、同ページの令和2年度生活用水実態調査によれば、一人暮らしの平均使用水量は8.1m³となっており、世帯の人数が増えるほど一人あたりが使用する平均使用水量は少なくなっていることが分かります。

水道代の仕組み

水道代の金額設定

水道代は、毎回自治体から届く請求書を見なければ、はっきりした金額が分かりません。しかし、水道代を少しでも安く抑えたいのであれば、水道料金の仕組みについてある程度理解しておいた方がよいでしょう。 水道代は、基本料金と従量料金、下水道料金という3つの料金を合算して算出されています。基本料金とは、水を一切使用しない場合でも毎月発生するもので、メーターの口径によって金額が異なります。使用水量に関わらず、メーターの交換をしない限りは毎月同じ金額が発生しますが、同じ口径であっても自治体ごとに料金が定められているため、他のエリアに引っ越した場合には金額が変わってくる点に注意が必要です。 例えば、東京23区では、メーター口径が13mmならば860円、20mmならば1170円、25mmでは1460円、30mmになると3435円という金額設定になっています。

一方、従量料金とは、使用した水道量にその自治体が定めた単価を乗じたものです。こちらは水を多く使用するほど金額が加算されていきますので、水道料金を抑えたいのであれば使用水量を減らさなければなりません。 なお、生活用水は一部の自治体で単価を安く設定していますので、同じ量の水を使っていても地域によっては水道代が大幅に異なってきます。従量料金については、2カ月ごとにメーター検針が行われ、使用量に基づいて算出されることになります。

下水道料金は、下水道がない地域では当然発生しません。正確な汚水排出量を出すことは困難なため、上水道の使用水量を汚水排出量とみなして計算されています。 ちなみに、自治体によっては水道料金の減免措置が設けられていますが、自治体によって条件が異なるだけでなく、自身で減免申請を行わなければなりません。 一般的には、ひとり親家庭や重度の要介護者、身体障がい者、知的障がい者の世帯、特別児童扶養手当を受給している世帯などが条件に含まれています。条件を満たしている可能性がある場合には、自治体の水道局で相談してみましょう。

水道代の使用量が分かる仕組みと明細の見方

水道代は、市から委託を受けた検針業者が各家庭を訪問し、水道メーターを確認して算出しています。自治体によって偶数月・奇数月の違いはありますが、基本的に検針月上旬にメーターの確認が行われます。検針に立ち会う必要はない代わりに、検針日をこちらから指定することはできません。 水道メーターは、一戸建ての場合は外壁、共同住宅の場合は玄関のドア横のメーターボックスに、電気メーターやガスメーターと共に収められているのが一般的です。水道メーターを確認して従量料金を計算しますが、使用水量が多くなるほど1㎥あたりの単価は高額になっていきます。

検針を終えると、検針票が郵便受けなどに入れられます。これが水道料金の明細で、自治体によって若干違いはあるものの、基本的な項目はほぼ共通しています。 お客様番号は、契約ごとの番号です。同一人物が2ケ所で水道の契約をしている場合には、それぞれ個別にお客様番号が用意されており、問い合わせをする際にこの番号を伝えることで特定がスムーズになります。同地区内でも引っ越しをした場合には、お客様番号が変わります。 ご使用者氏名は契約者の氏名、ご使用場所は実際に水道を使用している場所の住所です。検針日は検針員が検針を行った日付で、何月分の利用なのかが使用年月に記されています。

水道の検針値には前回と今回の指針が記録されており、この数値の差が請求対象月の使用量です。また、口径は水道管の内径の大きさで、これを基準に基本料金が定められています。量水器番号は設置されている水道メーターの管理番号で、水道使用水量は検針で判明した当該機関の水道使用量で、汚水排出量は下水料金の計算に用いられる数値、水道料金はこれらの情報に基づいて算出された請求予定金額です。この他、口座振替予定日や検針員の氏名、前回の引き落とし額、問い合わせ先の案内なども記載されています。

水道代の節約方法

水道代の節約方法

生活する以上、ある程度水を使わざるを得ませんが、工夫次第で水道代を節約することは可能です。以下に、特に水の使用量が多い場所ごとに、水道代を安くする方法について見ていきましょう。

水道代の節約方法(お風呂編)

シャワーを使う場合には、使わないときにこまめに水を止めることで使用量を減らせます。毎回必要な時だけ水を出す習慣が身につけば、かなりの節水になるでしょう。また、節水シャワーヘッドの利用もおすすめです。水量を減らしながら水圧はそのままになっていますので、汚れを綺麗に落としながら使用水量を抑えることができます。

お風呂を使う場合には、お湯の入れすぎに注意が必要です。手動でお湯張りをする浴槽の場合は、うっかり溢れさせないようにタイマーを設置しておきましょう。水位を低めに設定したり、ペットボトルを湯船に入れてお湯のかさましをしたりするのも有効です。また、一人暮らしではお風呂の方がシャワーより多くの水を使いがちですので、お風呂に入るときには髪や体を洗う際に湯船のお湯を使い、シャワーは極力使わないようにすることも大切です。 なお、風呂の残り湯は捨てずに再利用しましょう。後に述べる洗濯のすすぎ以外にも、雑巾がけや洗車、庭の水まきなど様々な用途で活用することができます。

水道代の節約方法(キッチン編)

キッチンでは、洗い物の工夫が節約につながります。例えば、汚れがひどい食器は先にキッチンペーパーなどで大まかな汚れをぬぐっておくと、少量の洗剤でも汚れが落とせますし、流すときの水量も抑えられるでしょう。また、洗い桶につけるなどして汚れを浮かせておき、食器をまとめて磨いた上で一度に洗い流す方法が、節水に有効です。 加えて、水道局などで配布している節水コマを取り付けると、洗い物をするときに必要以上の水を出すことがなくなります。

水道代の節約方法(洗濯編)

洗濯で水道代を節約したいなら、風呂の残り湯をすすぎに使うのはいかがでしょうか。洗濯機は1回に使用する水の量が多いので、残り湯を使うことで大幅な節水につながります。もちろん、洗濯物の量や種類、汚れ具合などによって必要な水量が変わってきます。洗濯物があまり汚れていなければすすぎを1回にする、省エネコースを選ぶなど、洗濯機の機能を上手に使いましょう。 また、洗濯は少量を何度も洗うより、まとめて洗う方が節水の効果が大きくなります。急ぎではない洗濯物はカゴなどに入れておいて、洗濯物の量が少ない時に一緒に洗うなどの工夫をしてみましょう。 洗濯機はどんどん機能が充実してきており、節水効果が高い商品も数多く見られます。中でも、ドラム式の洗濯機は少量の水できれいに汚れを落とす点が高く評価されていますが、購入代金は縦型の洗濯機よりもはるかに高額です。洗濯機の買い替えが必要になったときは、節水・節電効果と購入金額のコストパフォーマンスを考慮して選ぶようにしましょう。

水道代の節約方法(お手洗い編)

トイレは頻繁に水を流す場所ですが、あまり極端な節水をすると紙が流れずに詰まってしまう可能性があります。節水グッズを使うときには、自宅のトイレに合っている商品なのか確認してから取り入れましょう。 大・小のレバーがあるトイレならば、状況に応じて使い分けるだけでも節水になります。大のレバーはタンク内の水をほとんど流しますが、小のレバーはひねっている間だけ流れるようになっているため、水が流れた時点で流すのを止めることもできます。 また、トイレは1回流すだけでもかなりの水量が必要ですので、消臭や音消しなど、紙を流す以外の目的で使うことは極力避けましょう。消臭剤や流水音を流すアイテムなどを上手に活用すれば、節水でストレスが溜まることもありません。

自分の生活に合った節約を(まとめ)

今回は、一人暮らしでかかる水道代の平均、節約方法などについてご紹介しました。慣れるまでは不便さを感じることもあるかもしれませんが、無駄遣いをする同居人がいないということもあり、節約しただけ目に見えて料金が変わってきます。ライフスタイルによって節約方法は異なりますが、できるところから節水に挑戦していきましょう。       

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