一人暮らしでペットを飼うには?オススメの種類や注意点を解説

公開:2021/08/23
更新:2023/06/12
一人暮らしでペットを飼うには?オススメの種類や注意点を解説
ペットは、一人暮らしの寂しさや日々の疲れを癒してくれる存在。賃貸物件でも大家さんから許可を得れば、ペットを飼うことは可能です。しかし、大家さんの許可以外にも、いくつかの注意点を押さえなければ、大家さんや近隣住民とトラブルになりかねません。 本記事では、一人暮らしでペットを飼うための条件や注意点の解説に加え、オススメの種類をご紹介します。これらを理解すれば、安心してペットとの生活を楽しめるでしょう。

一人暮らしでペットを飼うのに必要な条件とは

一人暮らしでペットを飼うためには、いくつかクリアすべき条件があります。これらがクリアできていないのに安易にペットを飼うことは、自分にとってもペットにとってもマイナスです。そもそも現状でペットを飼えるのか、自分自身の状況に置き換えて考えてみたり、物件探しをするときの参考にしたりしてみましょう。

「ペット可」の物件に住んでいること

賃貸物件に住みながらペットを飼うためには、それが許可されている「ペット可」の物件に住まなければなりません。インターネット上で物件検索をする際に、詳細条件として「ペット可」を選択すると、ペット飼育が許可されている物件やその可否を相談できる物件が表示されます。ペット可であっても、種類や数については一定の制限があることも多いため、詳細は直接問い合わせて確認しましょう。

賃貸物件市場において、ペット可の物件数には限りがあり、家賃は相場よりもやや高い傾向にあります。ただし、空室対策の一環として「ペット可」にしている物件の場合は、相場程度の家賃で入居できるかもしれません。敷金は1.5ヶ月や2ヶ月分、またはそれ以上のように、やや高めに設定されているのが一般的です。

なお、その他の選択肢としては、ペット飼育を前提として建てられた「ペット共生型賃貸物件」があります。入居者はペットを飼う人、または今後飼う予定の人に限定されることや、部屋の中や共用部分にペット専用の設備が備わっていることから、ペットを飼う環境としては最適。ただし、ペット可の物件に比べて家賃は高く、数も限定的です。

飼育費用が払えること

ペットを飼うときは、最初にまとまった額の支出が発生するほか、毎月一定の費用がかかります。つまり、日常生活を送る上で一定の金銭的な余裕がないと、ペット飼育は難しいでしょう。

例えば、犬や猫を飼う場合は以下の費用が想定されます。

お金がかかるタイミング 内容
飼育当初 動物の購入費、ケージやトイレ、その他備品代、去勢・避妊手術代
毎月 エサ代、ペットシーツ代、水道光熱費
毎年 ワクチン代、保険代
必要に応じて 医療費、トリミング代、ペットホテル代

ペット保険については任意加入ですが、もしもの病気やケガに備えて、加入する飼い主が増加しています。

飼育費は動物の種類によっても様々です。種類を選ぶときは、飼育のしやすさや好みだけでなく、「毎月問題なく飼育費が払えるか」という点に十分注意するようにしましょう。

散歩や掃除の時間が確保できること

犬のように、毎日の散歩が必要なペットを飼う場合には、そのための時間を確保できなればなりません。犬の種類によっては、1日2回散歩するのが望ましいものもいます。散歩時間の確保が保証できない場合は、散歩が不要な動物を選びましょう。

動物の種類を問わず必要なのが掃除。ペットシーツを毎日替えることはもちろん、熱帯魚や金魚、カメなどの水槽も定期的に洗わなければ、臭いや病気の原因になってしまいます。つまり、掃除時間の確保はペットを飼う上で必須条件です。

長期不在時の預け先があること

一人暮らしでは、自分以外にペットをお世話できる人がいません。そのため、出張や急用、体調不良などによってお世話ができないときに備えて、ペットの預け先をあらかじめ考えておく必要があります。ペットを預けられる仲の友人や親族の家が近くにある場合は良いですが、そうでない場合はペットホテルに預けることになるでしょう。

一方で、誰かに預けること自体が難しい動物もいます。特に、ウサギは環境の変化に弱く、ストレスを溜めやすいという特徴があるため注意が必要です。頻繁に出張があるような人は、ストレス耐性が高いものを選ぶようにしましょう。

責任をもってお世話ができること

生き物を飼う以上は、最後まで責任をもってお世話をしなければなりません。安易な気持ちで飼い、「予想以上にお世話が大変だった」といった理由で軽々しく手放すことは絶対にやめましょう。なお、動物愛護管理法では、飼い主の責任として「動物の健康と安全を確保するように努める」ことが定められています。

一人暮らしで飼うオススメのペットをご紹介

一人暮らしでペットを飼うときは、居住中の賃貸物件で飼えるものを選ぶのが大前提です。その上で、お世話がしやすいか、自分の生活リズムや環境で問題なく飼えるか、という点に注意しながら選びましょう。ここでは、一般的に一人暮らしでも飼いやすいとされるオススメのペットやその特徴をご紹介します。

小型犬

一人暮らしで飼う犬と言えば、小型犬。小型犬に限定して、犬の飼育を許可している賃貸物件も多数あります。運動量や飼育スペースの観点からも小型犬は飼いやすいでしょう。

その中でも飼いやすいとされているのが、「抜け毛が少ない」「しつけがしやすい」「あまり吠えない」犬種。例として、チワワやフレンチブルドッグ、パグなどが挙げられます。ただし、あまり手のかからない犬であっても、毎日一定の触れ合い時間を確保し、ストレスをためさせないようにしましょう。

猫は単独行動をする習性があるため、留守番時間が長くなりがちな一人暮らしでも飼いやすいペットです。散歩は不要ですが、キャットタワーを設置して部屋の中で十分に動けるようにするなど、飼育に適した環境づくりをすると良いでしょう。

比較的飼いやすいとされる猫ですが、その中でもしつけがしやすかったり、正確が穏やかであったりするものがオススメ。アメリカンショートヘアやロシアンブルーは毛も短いため、お手入れがしやすい点も魅力です。

ウサギやハムスターなどの小動物

お世話の手間があまりかからない一方で、その愛くるしさから癒しの存在になってくれるのが、ウサギやハムスターなどの小動物。散歩が不要でエサも少量で済むため、月々の飼育費も限定的です。ウサギは1日1回以上、ケージの外に出して部屋の中を自由に歩き回らせると、心身の健康が維持できます。

インコや文鳥などの鳥類

鳥類の中でも特に飼いやすい、インコや文鳥。人になつきやすく、慣れると手や肩に乗って飼い主を楽しませてくれます。エサ代もあまりかからず、お世話がしやすいのも魅力です。

熱帯魚や金魚などの魚類

ペットの飼育経験がない人でも飼いやすいのが熱帯魚や金魚。見た目も色鮮やかで、癒し効果も高いとされています。定期的に水槽を掃除する以外はほとんど手間もかからず、ご近所迷惑になることもないため、一人暮らしでも安心して飼えるでしょう。

ロボットペットもオススメ

「ペット可の物件に住んでいない」「継続的なお世話ができない」「動物アレルギーがある」など何かしらの理由で本物の動物は飼えないけれど、「ペットを飼いたい」「日々の癒しが欲しい」という人には、ロボットペットがオススメ。AI機能やタッチセンサーが搭載されているものも多く、本物の動物のような動きをしたり表情を見せたりと、子どもから高齢者まで幅広い世代に愛されています。当然、大家さんの許可を得ることなく飼うことができ、部屋を傷つけたり汚したりする心配もありません。

一人暮らしでペットを飼うときのポイント

一人暮らしに限ったことではないですが、ペットを飼うときのポイントをご紹介します。これらを意識して実行するだけで、ペット飼育によるトラブルを軽減できるだけでなく、ペットとの暮らしがより快適なものになるでしょう。

近隣から苦情が出ないように気をつける

アパートやマンションなどの集合住宅に住む場合は特に、近隣住民への配慮が必要です。たとえペット可の物件であっても、必ずしも住人全員がペットを飼っているわけでも、動物が好きなわけでもありません。トラブルを防ぐために、鳴き声や足音への対策をとることや、共用部分でマナーを守ることが大切です。

鳴き声や足音などの騒音対策では、吸音性や遮音性のあるパネルやマットを壁に貼ったり床に敷いたりすると、一定の効果が得られます。窓の外への音漏れが気になる場合は、遮音カーテンを取りつけると良いでしょう。当然、鳴き声が小さかったり出なかったりする動物を選べば、これらに悩まされることもありません。

しつけをする

しつけができるペットの場合は、飼い始めてから早い段階でしつけをするようにしましょう。しつけをすることで、部屋の汚損や破損を最小限に抑えることができます。犬の場合は、隣人とトラブルになりやすい「無駄吠え」を防ぐためにも、しつけは重要です。

しつけをする時間がない場合や自力では上手くいかない場合は、専門のブリーダーに一定期間預けたり、しつけ教室に通ったりするという手段もあります。多少費用はかかっても、後々の原状回復費用を考えれば、プロにしつけをしてもらうのも良い選択でしょう。

傷や汚れ対策をする

ペットを飼うときには、傷や汚れ対策をしましょう。特に、犬や猫のように部屋の中を自由に歩かせる場合は、床や壁に傷や汚れがつく可能性があります。床にはカーペットを敷いたり、壁にはペット用の保護シートを貼ったりするなどの対策がオススメです。

ペット飼育によってできた傷や汚れについては、退去時に原状回復をしなければなりません。臭いだけであれば、ハウスクリーニングで消臭をすることも可能です。しかし、傷がついてしまった場合や汚れがひどい場合は床や壁紙の張り替えが発生し、原状回復費用が高額になる恐れがあるため、特に注意しましょう。

原状回復については、以下の記事で詳細に解説しています。

関連記事:敷金と原状回復の関係とは?トラブル回避のために知っておきたいこと

周辺環境を確認する

ペット飼育を前提に賃貸物件を探しているときは、周辺環境の確認も大切です。飼うペットの種類にもよりますが、近所に以下の施設があると何かと便利でしょう。

  • 広い公園や散歩に適した場所
  • 動物病院
  • トリミングショップ
  • ペットホテル

犬や猫のエサはスーパーやドラッグストアに売っていることも多いですが、その他の動物のものはペットショップでないと買えないことも。ペットを飼育する上で必要になるものが揃ったペットショップも、近くにあると便利です。

ペットを飼い始めるタイミングは長期休暇に合わせる

ペットを飼い始めるタイミングは、自分のためにもペットのためにも、長期休暇に合わせるのがオススメ。特に、子犬や子猫などを飼う場合には、成犬や成猫に比べてエサやりの回数が多いため、長時間家を空けることができません。動物によっては新しい環境に慣れるのに時間がかかるものもいるため、常に様子が見られたり、長い時間を一緒に過ごせたりする長期休暇は、ペットを飼うタイミングに最適です。

ペットを飼うときは必ず大家さんの許可が必要

賃貸物件でペットを飼うときは、その種類を問わず、大家さんの許可が不可欠。あらかじめ飼育できる種類や数を確認し、口約束ではなく、契約書上でも飼育が許可されていることを確認しましょう。

なお、ペット可の物件に住んでいる場合も、契約の途中からペットを飼い始める場合や種類や数が変わる場合は、都度大家さんに連絡が必要です。必ずペットを迎える前に連絡をし、飼育に問題がないことを確認しましょう。

なぜ許可が必要か

賃貸物件は大家さんにとって大切な資産です。ペットを飼育すると、壁や床に傷や汚れができたり、臭いが染みついたりするなど、資産価値が下がるリスクがあります。それゆえペット飼育を許可しない物件も多く、許可していても、事前に種類や数の申告が求められることがほとんどです。

鳴き声や臭いが出ないペットも必ず許可をとる

「鳴き声もなく、散歩にも連れていかないからバレないだろう」と大家さんに黙ってペットを飼うことは、絶対にやめましょう。知らず知らずのうちに部屋に染みついてしまった臭いやペットの脱走など、何かしらのきっかけで大家に知られてしまう可能性は否めません。

無断でペット飼育をしたときのリスク

大家さんに黙ってペットを飼うことのリスクは、契約違反によって退去を言い渡されることや、ペット飼育による傷や汚れに対して損害賠償請求がされることです。ペットを手放さざるを得なかったり、契約書に定めがある場合には違約金が発生したりもするでしょう。

なお、分譲マンションの場合、マンションの管理規約上はペットの飼育が許可されていても、大家さんの意向でペット不可としている物件も多くあります。他の住人も飼っているから問題ないだろうと自己判断せず、契約書の内容をよく確認するようにしましょう。

まとめ

一人暮らしでペットを飼うときは、「ペット可の物件に住み、一人で問題なくお世話ができること」が重要です。一言でペットと言っても、その種類は犬から熱帯魚まで様々。単に好みだけで選ぶのではなく、生活環境や動物の習性などを考慮した上で選ぶ必要があります。今回解説したポイントを押さえてトラブルを防げれば、ペットとの生活がより楽しく、快適なものになるでしょう。

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この記事を書いた人
中條 ふみ
OHEYAGO宅建士ライター
中條 ふみ
銀行とメーカー勤務を経て、夫婦で不動産賃貸経営をする子育てライター。これまでに中古アパート、一棟ビル、戸建の売買や賃貸を経験。保有資格は、宅地建物取引士と2級FP技能士。 自身の経験を活かしながら、女性目線を盛り込んだ不動産関連記事や取材記事を多数執筆。
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