一人暮らしの水道光熱費はどのくらい?目安や節約術を解説

公開:2021/09/28
更新:2021/10/01
一人暮らしの水道光熱費はどのくらい?目安や節約術を解説
家賃のように、毎月支払いが発生する水道光熱費。実家暮らしのときには、水道光熱費がいくらぐらいなのか把握していなかった人も多いでしょう。一人暮らしをして初めて、その請求額に驚いたという人もいるかもしれません。 本記事では、一人暮らしでかかる水道光熱費の目安を解説します。あわせて、賃貸物件探しでの必見ポイントや節約術をご紹介します。「家賃の安さを重視して契約したら、水道光熱費が高かった」とならないよう、本記事を参考にしてみてください。

水道光熱費とは

水道光熱費とは、水道や電気、ガスの使用にともなって請求される費用のことです。水道や電気、ガスは私たちの生活に不可欠で、「ライフライン」とも呼ばれています。日々使うものだからこそ、毎月一定額の支払いが発生するのです。生活費の中では、家賃と同様、「固定費」に分類されます。

賃貸物件に入居をする際は、事前に水道局や電力会社、ガス会社に契約と開栓の依頼をしなければなりません。具体的に「いつまで」というものはありませんが、引越しの予定が立ち次第、申し込みをしましょう。特に、ガスは開栓時に入居者または代理人の立会いが必要です。入居日から確実に使用できるよう、余裕をもってガス会社に連絡をしましょう。

なお、必ずしも全ての賃貸物件で、上記3つの費用がかかるわけではありません。オール電化の物件では、料理や給湯、冷暖房機器に使うエネルギーを全て電気でまかなっています。そのため、ガス代はかからず、支払いが発生するのは電気代と水道代のみです。地域や物件によっては、灯油代やその他のエネルギー代が発生することもあります。

一人暮らしの水道光熱費の目安

一人暮らしの経験がなければ、水道光熱費が毎月どのくらいかかるのか、見当がつかないかもしれません。また、既に一人暮らしをしている人であっても、自分が支払っている金額が平均的なものなのか分からない、という人もいるでしょう。ここでは、各料金の構成や一人暮らしの場合の平均額から目安を解説します。

各料金の構成

一般的に水道料金と電気料金、ガス料金を構成しているのは、基本料金と従量料金です。電気料金はこれらに加えて、燃料の価格変動を調整するための「燃料費調整額」が使用量に応じて足し引きされたり、再生可能エネルギーの買い取りに関連する「再エネ発電賦課金」が足されたりしています。水道料金の明細書には、水道と下水道それぞれについて基本料金と従量料金が記載されている場合もあれば、内訳が省略されている場合もあります。

このように料金構成や明細書への記載方法は、会社によっても多少異なる場合があるのです。特定の決済方法やオンライン明細を選択することによって、割引がある会社もあります。

基本料金は一旦契約をすると解約するまで、使用有無にかかわらず毎月請求されるもの。従量料金は、使用量に応じた額が請求されるものです。ただし、会社によっては使用量がゼロの場合は基本料金が半額になったり、一時的な利用中止の申請をすれば基本料金がかからなくなったりすることもあります。

一人暮らしの水道光熱費の平均額

総務省が2020年に実施した「家計調査」によると、働いている一人暮らし世帯における水道光熱費の平均額は以下のとおりです。季節によって月々の支払い額は変動するものの、毎月およそ1万円、年間でおよそ12万円が平均的な水道光熱費であり、一人暮らしをするときの目安と言えます。

  1ヶ月 1年間
水道代 約2,000円 約24,000円
電気代 約5,000円 約60,000円
ガス代 約3,000円 約36,000円
合計 約10,000円 約120,000円

なお、水道代の請求及び支払いは2ヶ月ごとなので、一回の支払い目安は4,000円程度です。

参照:総務省統計局「家計調査(家計収支編)単身世帯 2020年」

生活スタイルによる変動

水道光熱費は個々の生活スタイルによっても変わるもの。在宅ワークの普及によって、平日の昼間も家で過ごすことが増えた人も多いのではないでしょうか。冷暖房機器やトイレを使ったり、昼食を用意したりすれば、職場へ出勤しているときと比べて、必然的に水道光熱費は上がります。外食派よりも自炊派、シャワー派よりも入浴派の人の方が毎月の支払額が大きいことは容易に想像できるでしょう。

一方で、水道光熱費の増加は必ずしも悪いこととは限りません。自炊頻度が高くなれば、外食頻度は下がり、食費を安く済ませられます。結果的に生活費全体の支出額が抑えられているのであれば、その方が家計にとってはプラスです。

季節による変動

日本のように四季がある国では、季節によっても水道光熱費は変動します。春や秋などの過ごしやすい時期はエネルギー使用量が少ないため支払額も低くなる一方で、暑い夏や寒い冬は冷暖房機器の使用頻度も高まることから、支払額が高くなるのです。

一般的に、最も料金が高くなりやすいのは冬の時期。暖房機器を多用するのはもちろん、普段はシャワーで済ませる人も寒い季節は、体を温めるために浴槽にお湯を張ったり、温かい飲み物を飲むためにお湯をよく沸かすようになったりするでしょう。また、日照時間が短いため、日当たりが良い部屋であっても電気をつける時間が長くなります。

水道光熱費は居住地域によっても異なる

水道光熱費は、たとえ同じように使っていたとしても、居住地域によって料金が異なる場合があります。特に、居住地域によって差が出やすいのが水道料金です。寒冷地域のように暖房機器を多く使う必要がある地域も、光熱費が高くなります。

水道料金は自治体ごとに料金設定が異なる

水道事業は、全国の各自治体によって運営されています。遠方へ引っ越した際に、水道代の変化に驚いたという人もいるでしょう。

水道料金に地域差が出る背景には、水源の種類や場所、事業規模、コストの違いなど、複数の要因があります。事業の主な収入源は、水道料金そのもの。人口が少ない地域では財源確保のために料金が元々高く設定されているため、各家庭の負担も大きくなるのです。

なお、東京都の場合は複数の自治体を除く全ての地域について、東京都水道局が一括して管理・運営しています。同局管轄内では料金が一律です。

寒冷地域は水道光熱費が高くなる

北海道や東北地域に代表される寒冷地域では、冬場の光熱費が高くなります。真冬は外気温と室温の気温差が大きいことから、エネルギー使用量も上昇。早ければ、10月から暖房機器が必要になり、寒さがやわらぐ4月頃まで何かしらの暖房機器を使用することが多いため、他の地域に比べて光熱費がかかるのです。

光熱費が高くなりやすい物件とは

同じように生活をしていても、居住する物件によって光熱費の負担は変わるもの。ここでは、光熱費が高くなりやすい物件の特徴をご紹介します。家賃だけでなく、光熱費の面でもお得な物件が見つけられるよう、お部屋探しの際には以下のポイントに気をつけましょう。

都市ガスではなく、プロパンガスの物件

家庭向けのガスは、都市ガスとプロパンガス(LPガス)の2種類。使用量にもよりますが、プロパンガスは都市ガスよりも2倍程度ガス代が高いと言われています。したがって、都市ガスの物件かプロパンガスの物件かで迷ったら、前者を選ぶのがオススメです。

都市ガスの場合は、地下に埋設された配管を通ってガスが各家庭に供給されるのに対し、プロパンガスの場合は建物敷地内に置かれたガスボンベ(タンク)からガスが供給されます。プロパンガスの料金には、ガスを運ぶ手間や輸送費も含まれているのです。

給湯器やエアコンなどの設備が古い物件

賃貸物件にあらかじめ備えつけられている給湯器やエアコンなどの設備が古い場合は、要注意。給湯器もエアコンも一般的には10年程度が寿命と言われています。実際には、10年よりも長く使えるケースも多くありますが、古くなるとエネルギー効率が低下し、電気代やガス代が余計にかかってしまうのです。

光熱費を少しでも抑えたい場合は、内見時に各設備の製造年を確認しておきましょう。許可が得られた場合は、実際に動かしてみるのもオススメ。あらかじめ異音の有無や温度変化の速さを確認しておくと安心です。

外気の影響を受けやすい物件

一般的に外気の影響を受けやすいのは、木造住宅のように気密性が低かったり、窓ガラスが大きかったりする物件。外気の影響を受けやすい物件は、部屋の温度調整に時間がかかるだけでなく、温度を一定に保つためにエネルギーを多く使い、光熱費が高くなるのです。ただし、窓が二重サッシになっている、というように何かしらの対策がされている物件は、必ずしもこれに当てはまらないでしょう。

水道光熱費を節約するために日々できること

普段何気なく使っている水道や電気、ガスですが、少し工夫を加えるだけで、月々の料金を抑えることが可能です。ここでは種類別に節約術をご紹介します。できそうなものから取り入れ、節約に繋げましょう。

水道代の節約術

すぐにでも実践できそうな、水道代の節約術は以下のとおり。水ではなく、お湯を使うものの場合は、水道代だけでなくガス代の節約にもなります。

  • 食器洗いには、洗い桶を使う
  • 油っぽい物は、キッチンペーパーやティッシュで拭き取ってから洗う
  • トイレの水を流す際には、大小のレバーを使い分ける
  • 入浴時の残り湯は洗濯に使う
  • 水は出しっぱなしにせず、頻繁に止める

上記のほか、シャワーヘッドを節水用のものに変えるのもオススメです。節水シャワーヘッドを変えることで、水圧が高まり、必要な水の量が減ります。止水ボタンが付いているものであれば、簡単に水を出したり止めたりできるので無駄が発生しにくいです。なお、シャワーヘッドを変える際には、入居時についていたのものを必ず保管しておき、退去時に元に戻すようにしましょう。

電気代の節約術

電気代を節約するには、以下のように消費電力の発生を抑制するための工夫が大切です。

  • トイレの便座温度を低くし、蓋は必ず閉める
  • 使っていない電源はコンセントから抜く
  • エアコンは頻繁につけたり消したりしない
  • エアコンは自動運転モードを選択する
  • エアコンフィルターは定期的に掃除する
  • エアコンの室外機の周辺に物を置かない
  • サーキュレーターで空気を循環させる
  • 冷蔵庫の冷蔵室と野菜室には物を詰め込みすぎない
  • 電球や蛍光灯を全てLEDタイプに変える

また、スイッチ付きの電源タップを使うと待機電力が発生しません。待機電力とは、電源をコンセントにさしているだけで、消費されてしまう一定の電力のこと。スイッチが付いていれば、電源をコンセントにさしたまま、必要なときだけ電源を入れられるため、節約に繋がります。

契約アンペアを見直すのも効果的です。電気代の基本料金は契約アンペアが低いほど、安くなります。インターネット上で「アンペアチェック」をし、生活に支障が出なさそうであれば、アンペアを低くすると良いでしょう。

ガス代の節約術

ガス代を節約するには、以下の方法を試してみましょう。ガスを使う主なタイミングは料理時と入浴時。短い時間で効率よく使うのがポイントです。

  • 圧力鍋や真空保温調理器を使う
  • 2つのものを同時に料理できる鍋やフライパンを使う
  • 火加減は鍋の大きさに見合った強さにする
  • お湯を沸かすときは、必要な量だけを沸かす

一人暮らしでも二人暮らしでも料理をするときのガス代はあまり変わりません。毎回一人分を作るよりも、一度に多めに作って保存しておく方が、ガスの使用頻度を抑えられるだけでなく、食材を余らせる心配もなくなります。

火加減は鍋底から火がはみ出ない範囲で、適切な強さに調節しましょう。大きい鍋と小さい鍋では、強火にしたい場合も火加減が異なります。強火にしたいからと常に火力を全開にするのは、ガスの無駄づかいになってしまうのです。

電力会社やガス会社を切り替えて節約

2016年に電力、2017年にはガスの小売りが自由化され、消費者が自由に電力会社やガス会社、各料金プランを選べるようになりました。使用量によっては、契約会社を切り替えることで各料金を安く抑えられるようになったのです。

各社が提供するプランは様々。基本料金をゼロ円とし、従量料金のみを設定している会社もあります。普段からエネルギー使用量が少ない人、出張頻度が高くて家を空けがちな人にとっては、従量料金のみのプランを選択する方が、支出が抑えられることも…。このように、自分のライフスタイルに合わせて契約先を切り替えれば、節約に繋がる可能性があるのです。

なお、元々のガス供給がプロパンガスの賃貸物件では、契約先の変更ができないケースがほとんどであることを覚えておきましょう。

まとめ

一人暮らしの水道光熱費の目安は、毎月およそ1万円です。しかし、これは生活スタイルや季節、居住している地域や物件によっても異なります。生活スタイルや居住地域を変えることは難しくても、光熱費が高くなりやすい物件への入居を避けたり、日々の生活の中で工夫をしたりすることで、月々の支払いを抑えることが可能です。

毎月一定額がかかるからこそ、家賃の安さだけでなく、水道光熱費にも目を向けたお部屋探しをオススメします。これから一人暮らしをする人も、すでに一人暮らしをしている人も、次の引越しに向けて、今回ご紹介した水道光熱費の目安や特徴、お部屋探しのポイントを参考にしてみてください。すぐにでもできそうな節約術から試してみても良いでしょう。

この記事を書いた人
中條 ふみ
OHEYAGO宅建士ライター
中條 ふみ
銀行とメーカー勤務を経て、夫婦で不動産賃貸経営をする子育てライター。これまでに中古アパート、一棟ビル、戸建の売買や賃貸を経験。保有資格は、宅地建物取引士と2級FP技能士。 自身の経験を活かしながら、女性目線を盛り込んだ不動産関連記事や取材記事を多数執筆。
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