どんな人にUR賃貸住宅がおすすめ?特徴から実際の費用まで徹底解説

公開:2021/12/09
更新:2021/12/20
どんな人にUR賃貸住宅がおすすめ?特徴から実際の費用まで徹底解説
テレビCMでよく見かけるUR賃貸住宅。民間の賃貸との違いはどの様なことでしょうか。本記事では、これからお部屋探しを考えている人に向けて、UR賃貸住宅のメリットやどんな人が向いているのか、特徴と実際の費用まで徹底解説します。 UR賃貸住宅を選択肢に入れるかどうかの判断材料として、本記事を参考にしてみてください。

UR賃貸住宅とは

UR賃貸住宅とは、都市再生機構(UR都市機構)の独立行政法人が運営している、賃貸住宅です。わかりやすく説明すると、国土交通省が管理・運営している賃貸マンションです。民間の賃貸住宅と同様に、UR賃貸住宅にも単身向けのワンルームやファミリータイプの間取りがあります。

築年数が古いイメージですが、新しい物件や新築物件もあります。古い物件は「改装工事」や「リノベーション」が積極的に行われており、無印良品とのコラボ企画で「MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト」を行っています。

そのほか、敷地面積が広く近隣に公園や保育園などの便利な施設があるので、子育て世代のファミリーが暮らしやすい、という点もUR賃貸住宅の特徴です。

UR賃貸住宅のメリット

UR賃貸住宅の物件を選ぶと、どの様なメリットがあるかまとめました。

入居費用がお得

UR賃貸住宅の物件は「入居費用が安い」というメリットがあります。 大家さんにお礼として支払う「礼金」と、不動産屋さんに支払う「仲介手数料」が不要なので、民間の不動産屋さんで契約する場合と比べて入居費用を大きく節約することができます。 例えば、私の経験上、民間の不動産屋さんでの入居費用は、

  • 前家賃
  • 敷金
  • 礼金
  • 仲介手数料
  • 保証料
  • 安心サポート料
  • 火災保険料
  • 抗菌・消毒費用
  • 鍵交換費用
  • 消火器費用

などがあります。

UR賃貸住宅での入居費用は、

  • 敷金(2ヶ月分)
  • 日割り家賃
  • 火災保険費用(任意)

です。

(参照元:くらしのカレッジ|UR賃貸住宅) UR賃貸住宅で家族と暮らす場合(家賃12万円の想定)のシミュレーション

ご覧のとおり、民間でのお部屋探しとUR賃貸住宅では大きな差があることがわかります。

UR賃貸住宅と、民間の不動産屋さんの入居費用の違いは、下記の「実際の費用を比較してみた」で詳しく紹介しているので参考にしてみてください。

賃貸住宅は更新料ナシでお得

UR賃貸住宅のお部屋は、契約更新料が発生しません。東京や千葉の民間のお部屋は、更新料が発生する場合がほとんどで、契約更新の際に家賃1ヶ月分の更新料が発生する物件が多く存在します。 「来月は契約更新の月だから、いつもより出費がかさむなぁ…」などの心配はありません。

UR賃貸住宅は保証人が不要

UR賃貸住宅では「連帯保証人」や「保証会社の加入」が不要なので、お部屋を契約する際は家族や友人に連帯保証人をお願いしなくて良い点と、保証会社の加入も不要な点がメリットです。

民間の不動産屋さんでお部屋を申込みする際は、必ず「連帯保証人」か「保証会社の加入」が必要です。最近では、保証会社の加入が契約の条件になっている場合が多いです。保証会社を利用する場合は、保証会社に加入できるかの審査をクリアし、賃料の50%〜100%の保証料を支払わなければなりません。

優れた耐震性・遮音性で安心

UR賃貸住宅の物件は「鉄筋コンクリート造」で多く建てられています。 建物の構造には「木造」「軽量鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」などの構造があります。建物の構造によりメリットとデメリットがありますが、鉄筋コンクリート造のメリットは、「耐火・耐震性」「防音・遮音性」に優れています。

日本は地震大国と言われているので、住まいが鉄筋コンクリート造だと、安心して暮らすことができます。 また、遮音性が高く、入居者の生活音が響きにくい点もメリットです。

退去費用が安心

UR賃貸住宅では国土交通省のガイドラインにそって、退去時の負担割合が明確に決まっています。 ガイドラインにのっとっているので、退去する際の敷金精算で「トラブルがあまりない」というメリットがあります。

民間の不動産屋さんでお部屋を紹介されるときは、営業マンにより、お客さんから聞かれない限り退去時の話がなかったり、退去の敷金精算時に大家さんとトラブルになる場合があります。入居したときに敷金をたくさん預けていたけど、敷金精算でほとんど返金がなかった、という事例も実際よくあることです。民間の不動産屋さんでお部屋を契約する際は、賃貸借契約書の「特約条項」をよく確認して契約をしましょう。

UR賃貸住宅のデメリット

次に、UR賃貸住宅の物件はどの様なことに注意が必要でしょうか。デメリットについてまとめました。

家賃の相場が民間よりやや高め

UR賃貸住宅は、お部屋の広さによって賃料が設定されています。民間のお部屋より広く作られていることが多いので、民間の家賃相場と比べると必然的にやや高めになってしまいます。なので、家賃重視でお部屋探しをしている人はデメリットです。

しかし、UR賃貸住宅の物件は、快適な暮らしを提供するために建物の改修工事やお部屋のリフォーム・リノベーション工事が積極的に行われています。管理がしっかりしているので相場より家賃がやや高くても、入居者の満足度は高くなっています。

入居申込みの条件が厳しい

UR賃貸住宅では、連帯保証人や保証会社の加入が不要ですが、入居申込みの条件が民間より厳しくなっています。

UR賃貸住宅の申込み資格は、下記のとおりです。

  1. 申込者の収入が基準月収額以上
  2. 日本国籍、認められた外国籍の人
  3. 申込者本人、その同居人や家族
  4. 秩序を守れる人
  5. 反社会的勢力ではない人

などがあります。申込み条件が厳しいと言われるワケは①の項目があるからです。

①の申込み資格の内容を詳しく解説します。 まずはじめに、申込者の基準月収額を計算しておく必要があります。計算方法は下記のとおりです。

  • 基準月収額の計算方法 年間の収入÷12(ボーナス含む)

上記を基に申込み資格があるのか、下記の内容を見て判断できます。

・世帯で申込む場合

  • 家賃82,500円未満までは、家賃の4倍の基準月収額
  • 家賃82,500円〜200,000円未満は、330,000円の基準月収額
  • 家賃200,000円以上は、400,000円の基準月収額

・単身で申込む場合

  • 家賃62,500円未満までは、家賃の4倍の基準月収額
  • 家賃62,500円〜200,000円未満は、250,000円の基準月収額
  • 家賃200,000円以上は、400,000円の基準月収額

上記が①の申込み資格です。 また、申込み資格がクリアできない人は一時支払い制度(家賃一括支払い)もありますが、貯蓄が家賃の100倍以上などと、お金に余裕がなければ利用できない条件で、あまりメリットはありません。

新築物件は抽選

新築のUR賃貸住宅の申込みは抽選で選ばれます。 優遇倍率に該当しなければ、競争率が高くて新築物件のお部屋に住むことは難しいでしょう。しかし、抽選なので当選する可能性もあります。新築物件に住みたいと考える人は受付をしていて損はありません。

設備が古い物件がよくある

UR賃貸住宅は、築年数が古い物件が多いので必然的に設備も古い状態の可能性があります。 設備が古い可能性があるものは

  • インターホン
  • 換気扇
  • キッチン、浴室などの水回り ・瞬間湯沸かし器

などです。

UR賃貸住宅は設備が古いお部屋がよくありますが、お部屋のリフォームやリノベーションされたお部屋を選ぶとよいです。

犬と猫の飼育条件が厳しい

UR賃貸住宅にも「ペット可」物件があります。ですが、ペットを飼育できる条件がかなり厳しいと言われています。 ペットを飼育する条件が厳しい理由です。

犬を飼育する場合

  1. 申請書
  2. 10Kg以下
  3. 予防接種証明書
  4. 飼育不可になった場合の引取人届

猫を飼育する場合

  1. 申請書
  2. 去勢手術証明か去勢手術困難証明
  3. マイクロチップの注入済みの証明かマイクロチップの注入困難証明
  4. 誓約書
  5. 予防接種証明書
  6. 飼育不可になった場合の引取人届

上記がペット可物件でペットを飼育する条件です。犬より猫の方が飼育条件が厳しいです。 民間のお部屋ではここまで条件が厳しい物件はあまりないので、UR賃貸住宅で犬・猫を飼う人は、この条件をクリアしなければなりません。

UR賃貸住宅と民間の違い

UR賃貸住宅と民間の違いは、入居費用が違います。民間の賃貸住宅は大家さんが物件ごとに違いますが、UR賃貸住宅は同じです。この2つがUR賃貸住宅と民間の大きな違いです。

実際の費用を比較してみた

UR賃貸住宅のお部屋と民間の不動産屋さんでお部屋を借りた場合の実際の入居費用を比較しました。家賃8万円、敷金2ヶ月分、礼金1ヶ月分で月のはじめに入居する場合のお見積りです。 民間の入居費用お見積もり

  • 前家賃80,000円
  • 敷金2ヶ月分160,000円
  • 礼金1ヶ月分80,000円
  • 仲介手数料88,000円
  • 保証料64,000円賃料の50%〜100%
  • 24時間サポート料2,000円
  • 火災保険料20,000円
  • 抗菌・消毒費用20,000円
  • 鍵交換費用15,000円
  • 消火器費用25,000円

入居費用合計554,000円

UR賃貸住宅の入居費用お見積もり

  • 前家賃80,000円
  • 敷金2ヶ月分160,000円

入居費用合計240,000円

上記が民間での入居費用と、UR賃貸住宅の入居費用です。明らかな差がわかります。

民間の入居費用が高いワケ

民間の不動産屋さんでお部屋を契約すると、様々な費用が発生するので入居費用が高くなります。 不動産屋さんでは、売上げを上げるために、

  1. 24時間サポート料
  2. 火災保険料
  3. 抗菌、消毒費用
  4. 鍵交換費用
  5. 消火器費用

などが、入居費用と合わせて見積もりに含まれる場合が多いです。基本的に上記の費用は不要なものですが、必要に応じて判断しましょう。

①24時間サポート

トラブルの際に24時間いつでも一次対応してくれるので、入居者にもメリットがあります。毎月定額の費用がかかります。

②火災保険費用

現在加入しているものがあれば引継ぎできるので、わざわざ解約して不動産屋さんが指定する火災保険に加入する必要はありません。

③抗菌・消毒費用

コロナ禍で重要視されてきましたが、基本的には不要な項目です。

④鍵交換費用

国土交通省のガイドラインでは「賃貸人が負担することが妥当」とあります。

強制力がなく、明確な決まりがないので昔のまま今でも入居者が負担することになっているのが現状です。防犯を考えると鍵交換はした方が良いです。

⑤消火器費用

キッチンに常備するコンパクトな消化器です。万が一の際は使用するかも知れませんが、賃貸住宅の共有部分には消火器が必ず設置されています。必要と思う人は自分で購入したほうが間違いなく安いです。

民間の不動産屋さんによってお部屋を契約する際に、これらのサービスに加入することが条件になっている場合があります。そのため、不動産屋さんでは入居費用が高額になってしまいます。

民間のお部屋で入居費用を抑えたい場合は

  • 敷金礼金ナシ
  • 仲介手数料ナシ
  • フリーレントあり

の物件を選び、不要なものを削ることで入居費用を大きく節約することができるので覚えておくと良いです。

どんな人にUR賃貸住宅がオススメ?

UR賃貸住宅がオススメな人は、

  • 申込み資格をクリアできる人
  • 入居費用を安くしたい人
  • 子育てファミリー世帯
  • 退去費用で損をしたくない人

です。 UR賃貸住宅の申込み条件をクリアできる人は、入居費用が安く、子供がイキイキと充実して育てられる環境なのでオススメです。また、退去時の敷金精算がしっかりしているので、トラブルになりたくない人や損をしたくない人もオススメです。

UR賃貸住宅に向いている人

こんな人がUR賃貸住宅に向いています。

  1. お部屋にこだわりがない人
  2. 新婚や子育て世帯
  3. 入居・退去費用で損をしたくない人

向いている人の理由は、下記のとおりです。

①お部屋にこだわりがない人

UR賃貸住宅は築年数が古い建物が多いため、お部屋の設備が古い場合があります。なので、そういった面が気にならない人はUR賃貸住宅に向いている人です。 しかし、物件によってしっかりリフォームされ設備が新しいお部屋もあります。

②新婚や子育て世代

新婚や子育て世代では、条件を満たすと割引プランが適用され、毎月お得に暮らせます。また、子供が生活しやすい環境にあるので、子育て世代はUR賃貸住宅が向いています。

③入居・退去費用で損をしたくない人

上記の「実際の入居費用を比較してみた」でわかるように、入居費用と退去費用を損をしたくない人はUR賃貸住宅に向いています。

UR賃貸住宅に向いていない人

こんな人はUR賃貸住宅に向いていません。

  1. 住みたいエリアを限定している人
  2. こだわりや理想なお部屋がある人

向いていない人の理由は、下記のとおりです。

①住みたいエリアを限定している人

仕事や子供の関係で生活エリアが決まっている人は、民間の不動産屋さんでお部屋を探した方が良いでしょう。希望するエリアには、なかなかUR賃貸住宅がない場合があります。もしかすると、希望するエリアにUR賃貸の物件があるかもしれないので、お部屋探しをする前に確認してみると良いです。

②こだわりや理想なお部屋がある人

UR賃貸住宅で全てを手に入れることはなかなか難しいです。

  • オートロック
  • スマートキー
  • 浴室乾燥機
  • ウィークインクローゼット
  • システムキッチン

など、ハイグレードな設備のお部屋に住みたい人は向いていません。 UR賃貸住宅の新しい物件ではハイグレードマンションもありますが競争率が高く、なかなか入居ができないのが現状です。運よくお部屋に入居できればラッキーという感じです。なので、こだわりやお部屋に理想がある人はUR賃貸住宅には向いていないでしょう。

まとめ

UR賃貸住宅は申込み条件が厳しいですが、条件をクリアできる人は「礼金」「仲介手数料」「更新料」不要なので、入居費用が節約できてお得に暮らせます。子供が生活しやすい環境で安心して暮らすことができるので、近隣の環境が良いUR賃貸住宅のお部屋を選択肢に入れる価値はあります。

UR賃貸住宅でも、民間の不動産屋さんでお部屋を探す場合でも、自分にあった最適なお部屋探しができるよう本記事が参考になれれば幸いです。

この記事を書いた人
ヤスGT
OHEYAGO宅建士ライター
ヤスGT
不動産営業マンでの豊富な知識と経験を活かし、お部屋探しのお役立ち情報を発信するWebライターとして活動しています。宅地建物取引士の資格保有。一人でも多くの方の「悩み」が解決できるように、わかりやすく丁寧な文章をこころがけています。不動産以外でもITやビジネス、その他のジャンルで執筆しているので、様々な視点から情報発信します。
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