賃貸物件を退去するときの立会いって何?不要?退去立会いの疑問や不安を一挙解説

公開:2021/02/25
更新:2023/05/17
賃貸物件を退去するときの立会いって何?不要?退去立会いの疑問や不安を一挙解説
「引越しが決まって今住んでいる賃貸物件を退去することになったけど、立会いって何?」 「退去のときって絶対に立ち会わなければいけないの?」 賃貸物件を退去するときの立会いについて、このような疑問や不安を感じていないでしょうか?そこで今回は、賃貸物件を退去するときの立会いについて、多くの人が持つ疑問や不安を一挙解説していきます。 ぜひ、退去の立会いに関して持っている疑問や不安を解決し、スムーズに退去を進めましょう。

【動画】賃貸物件を退去するときの立会いって何?退去立会いの疑問や不安を一挙解説

本記事は動画形式にて内容を要約しております。 文章だけでは中々イメージしづらい点もあるかと思いますので理解をより深めたい方や、他の作業などをしながら内容を知りたい方は動画を視聴ください。

賃貸物件の退去の立会いってなに?

退去 立会い

そもそもアパートやマンションなど賃貸物件における退去立会いとは、部屋のキズや汚れを確認し、誰がその修繕費用を負担するのかを決めるものです。一般的には入居者と不動産屋さんの担当者2人で所要時間は30分前後です。しかし、場合によってはリフォーム業者さんや大家さんも退去立会いに参加することもあります。これは修繕費用の負担を明確にしていくにあたり、大家さんの判断やリフォーム業者さんからの意見を聞くためです。

退去立会いで部屋の状況を確認できたら、不動産屋さんから部屋の状況に関する確認・同意を目的として書類にサインするように求められることがあります。このサインまで円滑に進み、鍵を返却すれば賃貸物件の退去立会いは終了です。その後、敷金の精算に移ります。

賃貸物件の退去立会いまでの流れ

退去日

賃貸物件の退去立会いをするためには、立会い日の日程調整を含めた準備が必要です。

退去日の1ヶ月前までに大家さんに連絡

引越し先が決まって退去の目処がたったら、大家さんや管理会社に退去する旨を連絡します。確実に相手に伝わるよう、電話で連絡することが多いでしょう。手元に解約通知書(退去届)が届いたら、解約日及び退去立会い希望日などを記入の上、返送します。

就職などを控えた3月など一般的な引越しシーズンは、退去立会いのニーズも高まるため、希望通りの日に立会いができないことがあります(特に休日)。時間に余裕がない中での引越しや遠方への引越しの場合は、希望通りの日に立会いができるよう、早めの日程調整が重要です。

なお、賃貸物件を解約をするときは、解約日の1ヶ月前までに大家さんや管理会社へ通知するよう、契約書に定められているのが一般的。中には、2ヶ月前までとしている物件もあります。契約書の内容はあらかじめよく確認し、無駄な家賃が発生しないよう注意しましょう。

退去日立会い前日までにしておくこと

退去日が決まったら当日までに転出届や郵送物の転居・転送サービス、電気・水道・ガスの解約手続きなどを行なっておきましょう。 また、新居で近隣に挨拶をする予定がある場合はこのタイミングまでに挨拶をしておきましょう。可能であれば、引っ越し時に共有部分やエレベーターを一時的に占領することになるため事前にその旨も伝えておくと引っ越し当日のトラブルを避けることができます。

関連記事:引っ越したら挨拶はするべき?賃貸物件でも必要なのか状況別にご紹介

退去立会い当日までにしておくこと

退去立会い日当日に引越しをするか、前日までに引越しをするかは人それぞれですが、いずれにしても立会いが始まるときまでに、部屋の中は空っぽの状態にしておかなければなりません。立会い日時が決まったら、それよりも前までに荷物が運び出せるよう引越し業者を手配しておきましょう。

また、立会いまでに部屋中を可能な限りきれいにしておくのが望ましいです。多少掃除すれば落とせるような汚れについて修繕費やクリーニング代が請求されるのは避けたいところ。日頃から掃除をして室内をきれいにしておくのはもちろんですが、荷物の運び出してから立会いまでに時間の余裕があるときは、気になる箇所を掃除しておきましょう。

退去立会いはいつまでにすればいいのか

引っ越し当日に立ち会いをする人が多い

退去立会いにベストなタイミングは、荷物をすべて運び出し、室内を可能な範囲できれいにした後です。そのまた多くの方は引っ越し当日に退去立ち会いをします。 新居にフリーレントがついていて二重家賃が発生しない場合や、近くの実家等に引越す場合は、あえて引越し日と立会い日をずらし、ある程度掃除をしてから立会い日を迎えても良いでしょう。

退去立会いの時点で荷物が残っていたり、退去できる状態になっていなかったりすると、室内の状況確認を終えられません。予定通りの立会いができるように引越しスケジュールをたてるのが重要です。

賃貸物件の退去立会いでチェックされるポイント

先ほど、賃貸物件の退去立会いでは部屋のキズや汚れを確認すると説明しましたが、具体的にはどのようなものがチェックされるのでしょうか。賃貸の退去立会いでチェックされるポイントについて紹介します。

床(フローリング)のキズや汚れ

床含めどの項目も善管注意義務を怠った場合は原状回復が求められます。 善管注意義務とは簡単に言えば「常識の範囲内でお部屋を借りよう」といった意味です。 床であれば飲み物等をこぼすこと自体は通常の生活の範囲として仕方ないことですが、その汚れを拭くことを怠ったことによるシミは原状回復が必要となります。

壁紙(クロス)のキズや汚れ

紫外線によって変色したクロスや経年劣化による剥がれなど普段生活している上で避けようがないものは貸主側の負担になることが多いです。 ただ、タバコを吸ったことによる黄ばみや換気をしなかったことによるカビなどは入居者の責任となりますので、入居者負担になります。 また、壁に穴を開ける場合に画鋲程度では問題ありませんが、釘やネジ穴などは下地ボードを貫通することがあり、張替えが必要になるため原状回復が必要です。

ウォシュレットやエアコン・換気扇

ちゃんと動作するか確認することが多いです。 こちらも経年劣化による故障は負担する必要がありませんが、長期間掃除など手入れをしていなかった痕跡があった場合は入居者負担になります。

他のポイント

上記以外にも立会い時にはチェックされるポイントが複数あります。

  • タバコの臭い
  • ドアの開閉がスムーズかどうか
  • コンセントに緩みがないか
  • 網戸の破れ

チェックされるポイントは以上のようなものが代表例ですが、もちろん紹介したもの以外にも細かくチェックされます。退去の立会いの前に、もう一度自分で問題などがないか確認しておきましょう。 また、国土交通省からは貸主と借主どちらが何をどこまで原状回復すべきかのガイドラインが出ています。 こちらも参考にするとより理解が深まります。ただ、あくまでガイドラインであって法的な根拠に基づくものではないので目安程度にしておきましょう。

参考:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」

賃貸物件を退去するときの立会いは不要?絶対に必要?

賃貸物件を退去するときの立会いを面倒に感じる人、極力立会いせずに済ませたいと考えている人も少なくないようです。このような場合、立会いは不要なのでしょうか?それとも絶対に必要なのでしょうか?

基本的に賃貸物件の退去立会いは必要

部屋を貸している側と借りている側で退去時の室内の状況を正しく把握し、修繕が必要になる場合はその費用負担者を適切に決めるためにも、賃貸物件退去時の立会いは必要です。賃貸物件の中には、退去時の立会い有無を入居者が選べるものや立会いを不要としているものもあります。しかし、あとから身に覚えのない修繕費を請求されるリスクをなくすためには、必ず立会いをしましょう。

どうしても立会いが無理なら代理人を立てる

入居者側と不動産屋さん側の都合が合わない場合や急な引越しで時間の余裕がまったくない場合など、どうしても退去立会いが難しい場合は、代理人を立てることもできます。親族や友人に依頼をして、自分の代わりに退去立会いをしてもらうのです。

ただし、代理人を立てる場合はその旨を事前に不動産屋さんに連絡しておかなければなりません。委任状が必要になる場合もあります。

そもそも賃貸の退去立会いは、誰が修繕費用を負担するのか決めるものです。例えば、立会い時に見つかったキズが入居時にはすでにあったキズなのかどうかなど、代理人が明確に答えられるでしょうか。あとから代理人ともめないためにも、賃貸物件の退去時は入居者本人が立会いをするのがベストです。

賃貸物件の退去でのサインとは?

賃貸物件の退去立会い時は通常、終了時に不動産屋さんからサインを求められます。このサインの意味をご存じでしょうか。

退去の立会いでのサインは敷金の精算のためのもの

退去の立会いで求められることがあるサインは、敷金の精算のためのもの。具体的には、以下の点についての確認及び同意が求められます。

  1. 入居者立会いのもと、退去立会いを完了した旨
  2. 各確認箇所におけるキズや汚れの有無
  3. 修繕や交換が必要とされた場合は、具体的な状況や負担者

これらの内容をもとに後日、敷金の精算が行われます。精算する際の計算式は次のとおりです。

敷金の返還額または追加支払額 = 敷金 - 入居者が負担する原状回復費用 - 未納分の家賃など

その場で具体的な費用について同意を求められたら?

修繕が発生する場合には、具体的な費用は後日見積書が提示されるのが一般的。ルームクリーニング代やエアコンクリーニング代とは異なり、各状況に応じて修繕費は変わってくるため、その場での見積提示はできません。たとえリフォーム業者が同席している場合であっても、退去立会いの場で金額が確定するとは限らないのです。

ところが、中には多少高めの金額で概算見積りを出し、その場で同意を求められるケースも…。不当に高い費用を負担することがないよう、少しでも疑問に感じたら明細書を出すように求めたり、一旦サインは保留し、帰宅後に相場を調べた上で連絡しても良いでしょう。

賃貸物件の退去にともなう精算書(見積書)の4つのチェックポイント

退去立会い 契約書

退去立会い後に提示される精算書や見積書には入居者自身がチェックすべきポイントがあります。ここでは、それらのポイントを4つ解説します。なお、2020年4月1日に施行開始した民法改正では、「貸借人の原状回復義務及び収去義務等の明確化」がされました。わかりやすく言えば、入居者は入居した元の状態に戻す義務があるが、経年劣化や通常損耗については入居者が追う義務ではないということが明文化されたのです。

改正内容については、法務省が「賃貸借契約に関するルールの見直し」というパンフレットでわかりやすくまとめています。ぜひ一読してみてください。

参考:法務省「賃貸借契約に関するルールの見直し」

しかし、これは2020年4月1日以降に契約締結する賃貸借契約が対象となるうえ、契約自由の原則により基本的には賃貸借契約の特約が民法よりも優先されます。

参考:東京丸の内法律事務所「民法改正と契約書~第10回 賃貸借契約~」

とは言え、改正民法で明文化された影響は少なくありません。特約で定められていない限り、改正民法の定めに沿うことになります。以降で紹介するチェックポイントをもとに、入居者が負担するべきものなのか、大家さんが負担するべきものなのかを理解しておきましょう。

賃貸借契約書の内容に沿っているか

先ほどもお伝えしたとおり、基本的には民法よりも賃貸借契約書の内容が優先されます。例えば、「明渡し後の部屋全体のクリーニング費用30,000円は入居者の負担とする」という特約内容です。

部屋全体のクリーニング費用は、改正民法および国交省のガイドラインでは原則として大家さん側の負担とされているものです。しかし、このように入居者側の負担が明確になっている状態で特約があれば、この内容を覆せません。すでに同意している内容だからです。

このように、退去時の原状回復費用の負担は、賃貸借契約書の内容に沿っているかどうかをまずチェックしておくべきです。

通常使用の範囲内のキズや汚れに修繕費を請求されていないか

改正民法では、通常使用の範囲内のキズや汚れについては原状回復義務を負わないとされています。もっと具体的に言えば、家賃でまかなわれているとされています。 そのため、例えば冷蔵庫の裏が黒くなってしまった電気ヤケは通常使用の範囲内だと考えられますので、入居者側が負担すべき費用ではありません。

ただし、タバコの臭いやペットによるキズ、放置していてひどくなったものは入居者が負担すべきものです。 このような具体例は以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

関連記事:賃貸を退去する前に知っておくべき退去の流れや費用について

減価償却は考慮されているか

入居者が負担するべき費用は、減価償却を考慮すべきとされています。どういうことかと言うと、10万円の価値があるものを住み始めてすぐに壊してしまうより、10年住んで壊してしまった場合のほうが費用負担が少なくなるということです。

具体的には、10万円の設備の耐用年数が10年であれば、10年後には1円の価値しかないという考え方に基づきます。例えば、壁紙(クロス)を傷つけたり変色させたりした場合、耐用年数は6年のため、入居して6年経っていれば費用の負担割合は限りなく0に近くなります。(通常損耗の場合)

ただし、これは壁紙そのものの材料費の話。壁紙を張り替える際に発生する作業費については通常通り請求されることが多いため注意しましょう。

その他、賃貸物件の設備に関する耐用年数は以下の記事でまとめていますので参考にしてください。

関連記事:賃貸を退去する前に知っておくべき退去の流れや費用について

修繕すべきものの単位は正確か

例えば物件の壁紙(クロス)を傷つけてしまった場合、原則としては1㎡(1m×1m)単位で入居者が負担します。しかし、クロスは色や模様を合わせる必要性が生じるため、一面分までは入居者の負担はやむを得ないと国交省のガイドラインでまとめられています。

つまり入居者が負担すべきなのは1面分までであり、部屋全体の張替え費用を負担することはないのです。

参考:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」

賃貸物件の退去立会い時に必要な持ち物

最後に、賃貸物件を退去するときに必要なものを紹介します。紹介する持ち物がないとスムーズに退去立会いが進まないケースもあるため、事前に用意しておきましょう。引越し時の荷物と一緒に運ばないでください。

  • 賃貸借契約書:原状回復義務についての確認などのため
  • 入居時に撮った写真:原状回復義務についての確認のため
  • キャッシュカードや通帳:敷金の返還口座を指定・記入するため(事前に記入していて不要な場合もあります)
  • 身分証:立会い確認のために使用する場合がある
  • 印鑑:立会い確認のために使用する場合がある
  • 鍵:返却のため
  • 部屋の設備の説明書など:家主のものなので、退去時にあるかどうか確認する

よくある質問

立会いはしなくても大丈夫?

立会いをしないケースはなくはありませんが、オススメはしません。 その場合は管理会社のみお部屋の状況を確認します。 その際に身に覚えのない場所に傷があったと費用を請求されたとしても払わざるをえなくなってします。

年末に立会い日を設けること可能?

一般的には管理会社が年末年始休業に入るため不可となります。 例えば退去を12/31に予定していたとしても立会い及び退去を休業前の12/28などに求められることもあります。 日程の調整は事前に行なっておきましょう。

立会い日の変更は可能?

可能です。管理会社や大家さんと電話等で日時の変更の相談をすれば問題ありません。 ただ、退去日自体を少し先にしたいとなった場合は日割り分の家賃だけでなく明渡遅延損害金が発生することもあります。 次の入居者への影響もありますので退去日の変更は実質不可位の認識で問題ないと思います。

まとめ

退去時の立会いは、部屋の状況を確認して修繕費用を大家さんか入居者かどちらの負担にするかを決める重要なものです。立会いには代理人を立てられたり、一部の契約では退去立会いが不要な場合があったりもします。しかし、自分が損をしないためにも退去立会いには極力参加しましょう。

退去立会い後に提示される書類に疑問点や不明点がある場合は、再度不動産屋さんに問い合わせて確認することが重要です。今回ご紹介したように、すべてのキズや汚れの修繕費用が入居者負担になるわけではありません。入居時に結んだ契約書や国交省のガイドラインに定められた内容に沿ったものになっているか、自分自身でもよく確認するようにしましょう。

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この記事を書いた人
山崎
OHEYAGOライター
山崎
これまで様々なメディアで社会保険や税、財務会計や労務、投資やキャッシング、節約など多岐に渡って記事を執筆してきました。1995年生まれの男性で、これまで4回の引越し経験があります。その経験を活かしてユーザー目線で分かりやすい記事を書くことを心がけます。
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この記事を監修した人
矢口ミカ
OHEYAGO宅建士ライター
矢口ミカ
フリーランスの不動産・就活ライター、宅地建物取引士。複数のメディアで執筆中です。家族が所有している投資用不動産の契約管理もしています。整理収納アドバイザー1級、福祉住環境コーディネーター2級など住まいに関する資格も保有。趣味は整理収納と時短料理で主婦ライフも楽しんでいます。
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