ライフラインコンシェルジュとは?使った方がお得なのかメリット・デメリットをご紹介

公開:2023/09/25
更新:2023/11/02
ライフラインコンシェルジュとは?使った方がお得なのかメリット・デメリットをご紹介
賃貸物件へと引っ越し実際に生活を始めるには、物件だけではなく各ライフラインのサービスも選定し契約しなければいけません。そのようなときに利用を検討したいのが「ライフラインコンシェルジュ」です。本記事では、ライフラインコンシェルジュの概要から仕組み、利用のメリットやデメリットを解説します。

ライフラインコンシェルジュとは

ライフラインコンシェルジュ

まずは、ライフラインコンシェルジュの概要と仕組みについて整理しておきましょう。

ライフラインコンシェルジュの概要

ライフラインコンシェルジュとは、生活に必要なあらゆるサービスや業者の選定から契約などの手続きまでを代わりに行ってくれるサービスや専門家のことです。賃貸物件へと引っ越す際には、物件以外にも電気やガス、水道などの業者と契約しなければいけません。ライフラインコンシェルジュは、それら生活に欠かせない、いわゆるライフラインの契約に関する代行業者という認識でよいでしょう。一般的には上記の3つのライフラインの契約を代行してくれます。代行業者によっては、そのほかにも引っ越し業者やインターネット業者、ウォーターサーバー業者、セキュリティ会社などとの契約を代行してくれるところもあります。

ライフラインコンシェルジュは、不動産業者や引っ越し業者と提携しているケースが少なくありません。引っ越しを検討している人や物件との契約を済ませた人に対し、単独でサービスを提供しているライフラインコンシェルジュもあります。サービスの概要は多くのライフラインコンシェルジュで共通していますが、具体的な内容、特に契約先は異なるケースがあるため、利用の際にはその点を押さえておく必要があるでしょう。

ライフラインコンシェルジュの仕組み

引っ越しをする人がライフラインコンシェルジュを利用すると、ライフラインコンシェルジュと提携している電気やガス、水道の各社と契約することになります。説明したように契約の手続きなどはライフラインコンシェルジュが行うため、引っ越しをする利用者は契約に関しては何もする必要はありません。契約に至ると、ライフラインコンシェルジュは、電気やガスなどの各社から紹介料を受け取ります。これが、ライフラインコンシェルジュサービスのおおまかな仕組みです。利用者は、当然ながら、契約した電気やガスなどの各社へと毎月の基本料金や利用料を支払う必要が生じます。

不動産業者や引っ越し業者を利用した場合、それら業者からライフラインコンシェルジュのサービスを提案されるケースがあるでしょう。ライフライン各社の選定や契約が面倒な人は、自らライフラインコンシェルジュを探し依頼するケースもあります。あとは、ライフラインコンシェルジュの提案に応じるか否かを決定し、応じる場合には契約へと進みます。仕組みはもちろん、ライフラインコンシェルジュの利用の流れも複雑なものではないため、手軽に利用できるでしょう。ちなみに、引っ越し前の各ライフラインの解約作業は、利用者本人が行うのが基本です。解約のし忘れには注意しなければいけません。

ライフラインコンシェルジュのメリット

ライフラインコンシェルジュは、引っ越しをする人にとって有用なサービスの一つです。ここでは、ライフラインコンシェルジュ利用の代表的なメリットを紹介しましょう。

サービスの比較検討に手間がかからない

ライフラインコンシェルジュは、契約手続きだけではなく、ライフライン各社の選定も行ってくれます。電力会社やインターネット業者は自由化や競争激化の流れにより、多くのサービスが乱立している状態です。その中から自分に合ったものを探すのは容易ではありません。選定の際には、料金だけではなくサービスの内容を重視する人もいます。インターネットであれば通信スピードを重視したい人もいますし、電力会社であれば再生可能エネルギーを取り入れている会社を選びたい人もいるでしょう。ライフラインコンシェルジュの中には、利用者のこのような要望に沿ったライフライン各社を提案してくれるところもあります。

時間や労力がかかりがちなライフラインやインターネットのサービスなどの比較検討を、ライフラインコンシェルジュが請け負ってくれる点は大きなメリットです。引っ越し作業に追われながらのライフライン各社の比較検討は、片手間に行う人も多く、失敗へとつながるリスクを高めます。手間がかからないのと同時に、ライフラインコンシェルジュの利用により、選定失敗のリスクを大幅に下げられるでしょう。こうしたメリットから、引っ越し先でのライフラインの利用開始までの手間やストレスを大幅に削減できるため、利用者は、そのほかの作業に集中できます。

不明な点は相談ができる

ライフラインコンシェルジュとコンタクトをとると、必ずライフラインコンシェルジュが勧めるライフライン各社と契約しなければならないわけではありません。事前の相談も可能です。引っ越し自体がはじめての人であれば、電気やガスの契約に関して不明な点や不安な点もさまざま出てくるでしょう。そのような不明点などは、ライフラインコンシェルジュに尋ねることができます。特に、不動産業者などがライフラインに関して相談にのってくれない場合には、ライフラインコンシェルジュが心強いサポート役となります。

どのような電力会社がよいのかなど、情報を得られる点もメリットです。最終的にライフラインコンシェルジュを利用するにしろ、自分自身で業者を選定し契約するにしろ、引っ越し先で利用可能なライフラインサービスの情報は非常に重要です。多くの情報を持っているライフラインコンシェルジュへと相談すれば、最適なサービスを選びやすくもなります。自分のみで調べるよりも労力をかけずに多くの不明点が解消できるでしょう。

無料で相談ができる

ライフラインコンシェルジュは、ライフライン各社と利用者との間で契約が成立すると、ライフライン各社から紹介料を受け取るのが一般的です。不動産業者や引っ越し業者がサービスの一環として利用者へと提供しているケースであっても、契約成立の際には電力会社などから報酬を得ていることになります。そのため、利用者はライフラインコンシェルジュのサービスを無料で受けられます。サービスの比較検討や契約の手間が省けるにもかかわらず、すべてのサービスが無料である点は大きなメリットです。もちろん、ライフラインコンシェルジュへの相談も無料です。ライフラインコンシェルジュの利用に際して、費用は一切かかりません。

自分に合ったプランを提案してもらえる

同じ電力会社やインターネット会社などでも、用意されているプランはさまざまです。はじめて一人暮らしをするために引っ越しをする人や、結婚をして一人暮らしから家族で暮らしはじめる人の中には、プランの選択に頭を悩ませる人も少なくありません。また、これまで住んだことのない地域へと引っ越しをする際、その地域で利用可能な、あるいは、もっともお得なサービスの把握もすぐには困難です。こうした場合でも、ライフラインコンシェルジュが利用者の状況などに応じて最適なサービスやプランを提案してくれるケースがあります。

自分に合ったサービスやプランの選定は、ライフライン各社の選定と同様に時間や労力を必要とします。オプションなども含めて比較検討しなければならないことを考えると、むしろ、ライフライン各社の選定以上に難しいでしょう。ライフラインコンシェルジュはライフラインに関する情報を把握しており、自分自身での比較検討では気づかなかったサービスやプランを提案してくれる可能性もあります。手間がかからないだけではなく、新たな発見ができる点も、ライフラインコンシェルジュ利用のメリットの一つです。

契約や手続きが電話1本でできる

ライフラインコンシェルジュの利用は、基本的に電話1本で可能です。電気・ガス・水道などの契約や手続きが電話1本で済むので、忙しい中で引っ越しをする人にとっては、より大きなメリットとなります。電話で利用開始日を伝えると、その日に合わせて使えるように手続きを行ってくれます。もちろん、入居日直前の連絡では間に合わないケースもありますが、前もって連絡をしておけば、問題なく入居日には間に合うでしょう。

ライフラインコンシェルジュのデメリット

ライフラインコンシェルジュ利用には多くのメリットがあるものの、一方でデメリットが生じる可能性もあります。ライフラインコンシェルジュサービスにより異なりますが、生じうる可能性のあるデメリットをいくつか紹介しましょう。

不必要なプランの勧誘を受けることがある

自分に合ったライフラインの各社やプランなどを提案してもらえる点がメリットである一方で、不必要なサービスやプランの勧誘を受ける可能性もあります。ライフラインコンシェルジュはライフラインやインターネットなどの各社と提携しています。1件につきいくらの紹介料か決まっているケースもあれば、契約プランによって紹介料が変わるケースもあるでしょう。後者の場合、引っ越しをする利用者に対して高額のプランを提案する可能性が出てきます。不必要であるにもかかわらずです。

利用者はサービス内容やプランの詳細を比較検討するのが面倒なため、ライフラインコンシェルジュを利用しているケースが少なくありません。不必要なプランであっても、それに気づかずに契約させられてしまう可能性もあります。あとでそれに気づいても基本料金や利用料を支払い続けている間は、大きな損をしてしまうでしょう。自分自身の要望や状況を伝えプランを提案されたら、可能な限り、そのプランを確認する必要があります。ライフラインコンシェルジュはあくまでも面倒な契約や手続きの手間を省けるサービスです。契約前にプランを確認し、本当に最適かどうかは、最終的には自分で判断しなければいけません。

納得がいかない場合は自分で探し直すことになる

もし提案されたサービスやプランに納得がいかなかった場合には、自分で新たにライフライン各社を探し直す必要が生じます。そうなれば、ライフラインコンシェルジュとのコミュニケーション自体が無駄であったと感じかねません。長い目でみれば、そのまま納得できないサービスやプランで契約し、利用し続けてしまうよりもよいでしょう。必ずしも納得できるサービスやプランを提案されるとは限らない点は、デメリットやリスクとして前もって認識しておく必要があります。

断っても強引な勧誘を受けることがある

利用した不動産会社や引っ越し業者からライフラインコンシェルジュのサービスを勧められても、利用を断ることができます。利用する気がないにもかかわらずライフラインコンシェルジュから連絡がきた場合には、しっかりと断りましょう。また、ライフラインコンシェルジュの利用を検討し相談した際に、あまりよい提案をされずに、結局断るケースもあるでしょう。それでも、強引な勧誘をしてくるライフラインコンシェルジュも中にはいます。その際も、断固として断らなければいけません。何度も電話がかかってくる場合には、無駄な契約回避のために無視し続けるのも一つの手段です。

希望しているライフライン以外のサービスの勧誘が強引なライフラインコンシェルジュもいます。インターネットやウォーターサーバーが代表的なサービスです。インターネットは、通信のスピードや質などを重視し、自分自身で契約業者を選択したいという人も少なくありません。ウォーターサーバーは、そもそも利用するつもりがない人も多いでしょう。にもかかわらず強引な勧誘がある場合は要注意です。強引に勧誘されると断れない人は、事前にそのような悪質なライフラインコンシェルジュがいることも認識したうえで、相談などをする必要があります。もしくは、必要なライフライン以外の勧誘はしないと明言しているライフラインコンシェルジュを選び利用しましょう。利用前にライフラインコンシェルジュの評判をインターネットなどでチェックしておくのも一案です。

提案の質に偏りがある

ライフラインコンシェルジュは、複数のサービスやプランの中から利用者に最適なものを選び提案してくれます。しかし、提案の内容や質には偏りがあるケースも少なくありません。これにはまず、ライフラインコンシェルジュの質自体に偏りがある可能性が考えられます。持っている情報が少なかったり利用者からの要望を正確に把握できていなかったりすることが、提案の質に偏りが生じてしまう原因です。また、提携先が限定されていることも、提案の質に偏りが出てしまう原因の一つでしょう。多くのライフラインコンシェルジュは、提携している電力会社やガス会社などがあります。その提携先を利用者へと紹介する必要があるため、しばしば、利用者の要望に合わない提案をしてしまいます。

提案の質の偏りがライフラインコンシェルジュ自体の質によるものなのか、提携先が限定されていることによるものなのかの判断は容易にはできません。いずれにしても、契約前には提案されたサービスやプランの内容の入念な確認が不可欠です。より最適なプランがないかについて改めて相談しつつ、少しでも不安点があれば無理に手続きを依頼せず、丁寧に業者の選定や契約を進めていきましょう。

設備や地域によっては利用できないことがある

ライフラインコンシェルジュが、すべての人や地域、サービス、プランの契約や手続きを代行してくれるとは限りません。設備や地域、サービスによっては利用ができない場合もあります。例えば、地域によっては水道会社との契約が代行できないとしているライフラインコンシェルジュもあります。また、そもそもプロパンガスは手続きを代行してもらうのが困難です。ライフラインコンシェルジュが手続きできないサービスについては、引っ越しをする人自身が業者を選定し契約手続きを行わなければいけません。もし、ライフラインコンシェルジュの利用が難しいライフラインやサービスが複数ある場合、結局は自分自身でそれぞれの業者と契約する必要が生じます。ライフラインコンシェルジュを利用するメリットが薄まってしまうでしょう。

まとめ

ライフラインコンシェルジュは引越しをする際に無駄な手間を省いてスムーズにライフラインの契約ができる反面、利用者によってはデメリットの部分を感じることもあるかと思います。 後から自分で探し直すことにならないためにもサービスを提供する会社がどのような会社か、提示されたプランが適正なものか事前に相場を知っておくと良いでしょう。

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